「お前はあの言葉を桜良が言うと思うか?」
──っ!
た、しかに.....桜良はあんま、''ああゆうこと''は言わない。
だけど、俺はその言葉があまりにもショックで深堀しなかった
「そこに気づけなかった時点でダメなんだよ」
悔しい....
けど、兄貴が言ってることは最もだった。
いつも俺の前を軽々と走る兄貴に正直腹が立つ。
桜良からの好意も受けていて、取るに足らないことなんて何一つない。
「ふ、余裕だよな兄貴は....」
羨ましくてしょうがない....
桜良の行為に気づいているはずなのにそれを掴もうとしない。
俺だったらそんな事しないと何回思ったか。
「.....余裕なんかあるわけないだろ、こっちは喉から手が出そうなほど我慢してんだ.....ボソッ」
え....?
「まぁ後のことは自分でどうするか考えろ」
──バタンッ!
そう言い残すと早々と部屋を出ていった。



