泥甘な恋に溺れて





「あれ、ない....」




「どうしたんだ桜良?」



鞄の中を見ると持ってきたと思っていた英語の教科書が入っていなかった。




「教科書忘れたみたい....」


きっと入れたつもりになってただけだよね。



「ふ〜ん、桜良が珍しいな」



「あはは....」




今日の授業どうしようかな....



──バサッ



「え、優くん!?」


私の机に置かれた優くんの英語の教科書。





これって優くんの教科書....





「桜良が使えよ、俺使わないから....」



「え、でも.....」


優くんが授業受けられなくなっちゃう.....



「俺英語得意だから平気....」



そう言うと机に伏せて寝始めた。



「ふふっありがとう優くん」




「おう....」





....うちに帰ってから教科書を探したけどどこにもなかった──





それどころかそれを堺にどんどん私物がなくなってった。