泥甘な恋に溺れて


奏くんの声辛そう.....


奏くんだってきっと来たかったんだよね....



用事が入ったから仕方なく来れなかっただけだよね.....



私がここで駄々をこねちゃいけない。



「奏くん、私のことは気にしないでください....用事が入ってしまったならしょうがないですよ...」



今できる精一杯の明るい声で奏くんの負担にならないよう言葉を選んだ。



「桜良、ほんとにごめん」



「いえ、気に.....気にしないでください!ほんとに大丈夫ですから」



きっと断る奏くんの方が心苦しいよね....





「ごめん桜良ありがとう」




そう言って切れた通話。



電話が切れてからも私はその場から動けなかった。