一途な敏腕社長はピュアな彼女を逃さない

「う~ん...やっぱりかよ子さんから
キスしてほしいな...」


そう言って神崎さんは頭の後ろに手を組んだまま、にこりと微笑みながら私に目を向ける。


・・・・・・・・・。

どうしよう...。

 少しの間、考えたが意を決して口を開く。


「じゃ、じゃあ...
恥ずかしいので目を閉じてください!」


私の言葉に神崎さんは一瞬動揺したように見えたが、言われた通りそっと目を閉じた。

ど、どうしよう...


これからどうしたらいいの?

神崎さんに目を閉じてもらったものの
自分から誰かにキスなんてしたことがない私は、何をどうしたらいいか分からない。

そうだっ...

前に神崎さんがキスしたように
すればいいのかな...


そういえば頭の後ろに
手を当てて引き寄せてたような...


私は神崎さんとのキスを思い出しながら
彼の後頭部に手を添えてた。

すると、神崎さんの喉仏がゴクリと喉が小さく鳴った。

私は顔を斜めに傾けると
チュッチュッと2回
ついばむようにキスをした。


そしてドキドキしながら
体を離そうとする。

ガシッ

しかし、神崎さんに手を捕まれ、気づいた時には神崎さんの腕の中だった。


「神崎さん...?」


私の心臓は破れそうなほどドキドキしていた。


「かよ子さん、それは反則だよ...」


そう言って神崎さんは
手でガッチリと私の後頭部を固定すると
強引に引き寄せ唇を重ねた。