一途な敏腕社長はピュアな彼女を逃さない

その後、総司から詳細の説明も終わり
俺達は啓太くんにタクシーの前までお見送りされていた。



「では、また父と話してから
正式にこちらからお返事させて頂きます」


タクシーに乗り込もうとする俺に
再び啓太くんは深々と頭を下げた。



「あぁ、良い返事を期待しています。」



俺はそう言って総司と二人でタクシーに
乗り込んだ。


そしてタクシーが走り出し姿が見えなくなるまで啓太くんはずっと頭を下げて見送っていた。



「カヨ子さんがマンションで待っているから

ご飯も断って早々に切り上げましたね」


総司は隣に座る俺にニヤリと微笑んだ。


「あぁ、だからお前は駅まで送るから
電車で帰れよ」



「ひどいなぁ。

僕もカヨ子さんに会って総司さんありがとうって言われたいなぁ」



「はいはい、そうじさんありがとー」


俺は窓に肘をついて外を見ながら
棒読みでお礼をいった。


「全く心がこもってないですし

社長に言われても嬉しくないですが
今日のところは大人しく引き下がりましょう」


そしてタクシーが駅に着くと
やっぱりカヨ子さんに会いたいと
ごねる総司を無理矢理タクシーから降ろし
俺はカヨ子さんの待つマンションへと向かった。