一途な敏腕社長はピュアな彼女を逃さない

これから神崎さんと結婚すれば
こういう場に顔を出す機会は多くなるんだし、頑張って慣れていかないと...


私はメイク室へと足を踏み入れた。


中には綺麗なメイク係のお姉さんが
「お待ちしておりました。
どうぞこちらへ」と、
鏡の前の椅子を案内してくれた。


「は、はい...」

私は言われるがまま、椅子に腰を下ろした。


「何かご希望のヘアメイクはございますか?」


メグの結婚式も自分で簡単にヘアメイクを
済ませたので、聞かれてもよく分からない。


「あ、あの...おまかせします...」


「では、衣装に合わせて大人っぽくしますね」


「えっ?」


私は自分の着ている服を見下ろしたが
今日はよそ行きの小花柄のワンピースを選んだので大人っぽいとは言い難い。


「実は、会長が杉崎様に
素敵な衣装を用意してくださってるんですよ」


「えっ!お母様...会長がですか...?」


私は思わず俯いていた顔をあげた。



「はい、こちらの衣装でございます」


メイク係のお姉さんが手にしたドレスを
見て私は目を見開いて固まる。


「素敵...だけど...
こ、こんな大人っぽいドレス、
私に着こなせるのかな...」