一途な敏腕社長はピュアな彼女を逃さない


「あの子は?」


「かよ子ちゃんか?
今朝、少し覗きに来てすぐ帰ったよ。
おお、そう言えばかよ子ちゃんから
渡して欲しいと頼まれてたんじゃ。ほらっ」


源蔵は紅葉にラッピングされた絵画を差し出した。


紅葉は源蔵からそれを受け取る。

ラッピングされた包装紙から
包まれていた箱取り出すと
その蓋をそっと開けた。


一緒に覗き込んだ源蔵は
ニッコリと目を細めた。


「ははっ。
これは前にかよ子ちゃんが
うちに来たときに気に入って
持って帰った写真だ。
良い写真だと誉めちぎってたから
摸写してくれたんじゃな...
それにしても、よく描けとるなぁ...」


その絵は色とりどりに咲いた花畑の中で
幼き頃の翼を挟んで源蔵と紅葉が幸せそうに
微笑んでいる絵だった。


紅葉はその絵を無言でじっと見つめている。