次の日の朝早く、神崎さんは
「出来るだけ早く帰るから」と
心配そうな面持ちで出張へと出かけて行った。
私は「行ってらっしゃい」と
最後に精一杯の笑顔を張り付けて見送った。
これが神崎さんの姿を見る最後だなんて
実感がわかなくて
私は淡々と荷物をまとめていく。
小さな愛車に入りきらない荷物だけ
宅急便でアトリエに送ることにした。
生活感に溢れていた部屋は
私の私物がなくなるだけで
すっかり元のモデルルームのような部屋に
早変わりだ。
しかし、部屋はスッキリとしたのに
私の心はモヤモヤとしたままで晴れてはくれない。
それから、私は踏ん切りなんてつかないまま
数ヵ月間、神崎さんと過ごした部屋を出る。
昨日、沢山泣いたせいなのか
実感が湧かないからなのか
思いのほか涙は出てこない。
そして、他の社員が出社する前に
会社に赴いて荷物の整理をし、
最後に神崎さんのお母様の病院を訪れた。
まだ、お母様は目を覚ましていないらしく
お父さんにお母様に描いた絵画を預けて
病院を出た。
これでやるべきことはすべてやった。
空を見上げると
秋の空は遠くまで冷たく澄み渡っていてた。
無数に飛び交うトンボ達が
私の悲しい気持ちを増長させる。
「出来るだけ早く帰るから」と
心配そうな面持ちで出張へと出かけて行った。
私は「行ってらっしゃい」と
最後に精一杯の笑顔を張り付けて見送った。
これが神崎さんの姿を見る最後だなんて
実感がわかなくて
私は淡々と荷物をまとめていく。
小さな愛車に入りきらない荷物だけ
宅急便でアトリエに送ることにした。
生活感に溢れていた部屋は
私の私物がなくなるだけで
すっかり元のモデルルームのような部屋に
早変わりだ。
しかし、部屋はスッキリとしたのに
私の心はモヤモヤとしたままで晴れてはくれない。
それから、私は踏ん切りなんてつかないまま
数ヵ月間、神崎さんと過ごした部屋を出る。
昨日、沢山泣いたせいなのか
実感が湧かないからなのか
思いのほか涙は出てこない。
そして、他の社員が出社する前に
会社に赴いて荷物の整理をし、
最後に神崎さんのお母様の病院を訪れた。
まだ、お母様は目を覚ましていないらしく
お父さんにお母様に描いた絵画を預けて
病院を出た。
これでやるべきことはすべてやった。
空を見上げると
秋の空は遠くまで冷たく澄み渡っていてた。
無数に飛び交うトンボ達が
私の悲しい気持ちを増長させる。



