一途な敏腕社長はピュアな彼女を逃さない


洋風の家が建ち並ぶ住宅街に一際、
異彩を放つ大きな日本家屋のお屋敷の前で
車はスピードをゆるめた。

「かよ子ちゃん、着いたよ♪」


駐車場の自動扉が開き、
お父さんは車をガレージに止めると
私を屋敷の中へと案内する。


大名屋敷さながらの立派な瓦屋根の門構えに
屋敷を守るかのように囲む真っ白な塀が
私に緊張感を与えてくる。


「り、立派なお屋敷ですね...」


私は少し固い表情で
目線をあちらこちらに漂わせながら
長い廊下をお父さんの後ろからついて歩く。


「無駄に広い古い家だよ。
昔は賑やかだったが
今は家内は仕事で海外に行ってるし
翼もなかなか顔を見せることがないから
余計に広く感じるよ」


そう言って前を歩くお父さんは
背中が寂しいと語ってるようだった。


「わ、私でよければ、いつでも呼んでください!

あまり面白い話はできませんが...」


お義父さんは私の方を振り返ると
キョトンとした表情を向けた。


そして、
「ハハッ、かよ子ちゃんありがとう。
翼は良いお嬢さん捕まえたな...」
と、とても嬉しそうに笑いながら言った。

私は「いえ...」と首を横に振る。


「私は頼んでおいたお寿司を用意してくるから、ここの客間でかよ子さんは
ゆっくりしていっておくれ♪」


お義父さんは客間を案内すると
廊下の突き当たりの部屋へと入っていった。