一途な敏腕社長はピュアな彼女を逃さない

それから、どうやってマンションまで
帰ったのかは分からない。


私はポツンと一人で夕食を食べながら、
ポロポロと涙が溢れてきた。


神崎さんと凪沙さんが一緒にいるところを
思い浮かべると、胸が張り裂けそうになる...


寂しいよ...神崎さん...


私は溢れる涙を拭いながら
一人黙々とご飯を口へ運んでいく。


こんなに寂しい一人の食卓は初めてだった...


夜、私はベッドに入っても
ザワザワと胸が騒いで
眠りにつくことが出来ないでいた。


目をつぶると嫌な妄想ばかりが浮かんでくる...


枕元の時計を見ると
すでに夜中の2時をまわっている。


神崎さんが帰って来ない...


二人でホテルへ向かったということは
そういうことなのだろう...


恋愛未経験の私でも付き合っている男女が
ホテルで何をするかなんて嫌でも分かる...


苦しくて寂しくてどうしていいのか分からない...


神崎さん、私以外の人に触れないで...


布団に入ったまま、私は不安と寂しさで
次から次へと涙が溢れ出す。


神崎さん...早く帰ってきてください...


早く帰ってきて...


私の願いもむなしく、3時を過ぎても
神崎さんが帰ってくることはなかった。



私はとうとう泣き疲れて、
いつの間にか眠ってしまった。


目を覚ましたときには
カーテンの隙間から朝日が射し込んでいた。

私は重いからだをゆっくり起こす。


隣に目を向けたが、そこに神崎さんの姿はない。


再び溢れてくる涙を必死に押し留めて
私は洗面所へと向かった。


酷い顔...


洗面所の鏡には赤く瞼が腫れ上がった
私の顔がうつしだされていた。


冷たい水で顔をバシャバシャと洗ってみたものの、赤く腫れ上がった瞼はそのままだ。


今日は一色さんの妹さんの誕生日プレゼントを買いに行くのに、こんな顔じゃ外に出れない...


私は冷蔵庫から氷を取出し、
氷のうを作ると、腫れた瞼にそれを当てた。


結局、神崎さんは帰って来なかった...


昨日の夜はずっと凪沙さんと過ごしたんだ...


じっとしていると、涙が込み上げてくる...


私は嫌な妄想を振り払うように
身支度を始めた。