一途な敏腕社長はピュアな彼女を逃さない

金曜日の朝。
私はいつものように神崎さんと二人朝食を囲んでいた。

「かよ子さん...今日はちょっと約束があって
夜は食べて帰るから、夕飯は食べれそうにないんだ。」


神崎さんは白ご飯をよそったお茶碗を片手に
目玉焼きを箸でつつきながら、残念そうに呟いた。


「そうですか...お仕事ですか...?」


私はコーヒーメーカーからポットを手に取ると、カップにコーヒーを注ぎながら問い掛けた。


「いや、仕事と言うわけではないんだけど...」


神崎さんはそこまで言いかけると、言い淀んだ。

私は暗い表情の神崎さんの前に「どうぞ」と珈琲カップを差し出した。

「ありがとう...
ちょっと早急に片付けておきたいことがあるんだ。」


そう言いながら、神崎さんははぁっと一つ息を吐くといつになく憂鬱そうな表情で箸をすすめている。


余程、気の進まない用事なのだろうか...


「あまり無理しないでくださいね...」

私は労るように優しい言葉を投げかけた。

「うん。ありがとう...
日曜は1日休めるから、二人でどこか行こうか?」


神崎さんは私の言葉に目を細めると
コーヒーカップを手に取り、口をつけた。