かよ子達が歓迎会で盛り上がっている頃、
翼は総司と高級クラブで取引先の接待をしていた。
取引先の社長は両隣に女の子をはべらせて
満足そうにお酒を飲んでいる。
それを少し離れた席で
冷めた目で見つめながら二人はお酒を煽っていた。
「おい、総司!いつ帰れるんだ?」
翼はボソッと呟くと
イライラした様子で腕時計を確認する。
「あの社長は女の子大好きですからね。
アフターまで付き合わされるかもしれませんね」
「チッ、行きたきゃ一人で行けばいいのに...」
「私達が参加するとアフターで
女の子の出席率がいいですからね。
帰してはくれないでしょうね...」
総司の言葉に翼はハァッと大きな溜め息をつくと
グラスのお酒を一気に煽った。
かよ子さんと最近まともに話ができていない。
しかも、この前かよ子さんに避けられて以来、
拒まれるのが恐くて手を出せないでいる。
今まで女にどう思われようが気にしたことなど
なかったのに...
かよ子さんには嫌われるのが
恐いだなんで30過ぎて情けなさ過ぎるな...
こんなこと絶対総司には知られたくない...
翼はチラッと横目で総司を見ると
「あーーー!!」
いきなり総司が何かを思いだしたかのように叫び
翼はビクッと肩を震わせた。
「なんだよ?」
翼が呆れたような顔で見つめている。



