考え事に没頭していたせいで、駅前のスーパーで買い物するのを完全に忘れていた。絶対に怒られると思ったら、ユミちゃんはニコッと笑って舌を出し、可愛らしくウィンクした。

「どうせそんなことだろうと思ったから、学校からの帰りに買っておいたよ。先生」
「・・・ごめん」

 はあ。こんな年下の子にさえ信用されていなかったなんて、つくづく自分が情けない。