落ちてくる真っ直ぐな髪を押さえながら、彼女はそうっと顔を寄せて花の香りを嗅いだ。黒い髪から覗く白い横顔の向こうに、あちこちでポツポツ咲いている薔薇の、深いバーガンディーが重なって見えた。
「やっぱりわたしはこのブルーパフューム※の香りが一番好きかもしれない。凛とした、芯のある甘さを感じる」
(※バラの名前。青バラの一種で香りが良い。後述のブルームーンも青バラの一品種)
「やっぱりわたしはこのブルーパフューム※の香りが一番好きかもしれない。凛とした、芯のある甘さを感じる」
(※バラの名前。青バラの一種で香りが良い。後述のブルームーンも青バラの一品種)