「・・・それでね。でもこんな話、本当に聞きたい?」
「うん。聞きたい」
「本当に?退屈じゃない?無理しないでいいよ」
「ぜんぜん。退屈なんてとんでもない」

 楽しげに話す早希を見ていると僕も楽しかった。きみの話ならなんでも聞くと本当は言いたい。しかし気恥ずかしいので胸のうちだけに留めておく。