きらめきテレスコープ

「なんで?これなら煌野が喜んでくれるかなぁとか、考えるのは俺、楽しいし…。煌野こそ、つまんなかったなら…」

 煌野はすぐに首を振った。

「俺が煌野に嫌なことをしたら、すぐに言って。そうしたら止める。それまで良かったら付き合ってよ」

「…ありがとう…布施くんも、私が嫌になったら、止めていいよ…仕方ないの…。でも私は…布施くんといるの、楽しい…」

 俺はその言葉が、純粋に嬉しかった。
 煌野がずっと気になっていたから、話がしたいと思っていたから…。

「また今度は、どっか行くか!…どう…?」

 煌野はまた頷いてくれた。


 最近煌野は学校でも自分からこっそり、俺に話しかけてくれるようになった。

「ねえ…布施くん…」「…おはよう…」「…今日は…何を見せてくれる…?」

 俺は嬉しくても他のやつには内緒にするため、俺もこっそりしゃべった。
 帰りも、先に出た煌野のあとを周りにバレないように追いかけると、人が少ない道でいつも待っていてくれるようになった。

「今日も近く来る?宿題と課題は休み時間にけっこう終わらせてきた!まぁ、最後の方適当になったけど…」

「行く…」

「着替えたらジュース買ってくよ!家は近いんだっけ?じゃ、いつもの公園で!」