頭ぶつける、と思ったが……体が倒れてもどこにも痛みはなく。 至近距離には暁の顔、私の後頭部には彼の大きな手。 ……倒れる寸前で、頭を守ってくれた。 って!! な、なんだ、この状況……!! 「ま、マシュマロ……!!まだあるから食べなよ!!」 ものすごくいたずらされそうな現状。 私は彼の気を逸らすためにマシュマロのことを言うけれど、暁は私から目を逸らさず。 「俺がほしいのはマシュマロよりこっち」 その瞳はまっすぐに私を見つめる。