「私って頼りない先輩だよね…」
大学内のカフェで一休み中、湊くんを目の前にしてそんなことを呟いた。
「………そうは思いませんけど」
「ううん…気使わなくていいよ…。私だったらこんな頼りない先輩と付き合ってられない…」
なんでこんなにも精神的にきているかというと、
あの後もどこかで躓いたり、なぜか大学内で迷子になったりと鈍臭いこと続きで、何もかも湊くんに助けられてしまった。
(1年通ってたくせに迷子はないわ……)
もはや恥ずかしいレベル。
「ごめんね、こんな先輩で」
あはは…と苦笑いを浮かべる私。
だけど湊くんの顔に笑顔はなく
「頼りないなんて、思ったことありません。月姫さんは何に対しても必死に全力で行動してくれる人です。
パン屋を手伝ってくれた時も、僕は月姫さんのその姿に何度も助けられて、す……」
その途端、湊くんはハッとした顔をみせて
「っ…………」
みるみる頬を赤く染めた。
その姿に
「あ…、えっ…と、ありがとう……」
私自身も移ってしまったように顔が熱い。
たぶん、湊くんが言いかけた言葉って、
『好き』
だよね…?



