「卒業したら、結婚しよう」










指輪がついた私の手に



軽くキスを落とした。






「その方が俺も頑張れそうだわ」




蒼空さんは真っ赤な顔をした私をジッと見つめて、ふわりと柔らかい笑みを浮かべる。






「っ…急すぎる……」


「急でもないだろ」





ふはっと口を開けて笑う彼は「お前が提案してくれたんだから」と、私の頭を撫でた。





「返事は?」


「(分かってるくせに……)」





瞳に映るのはいつもの意地悪な顔をした蒼空さんで──






「はいっ……」





私が返事をしたのと同時に、蒼空さんは嬉しさに揺れるような微笑みを浮かべた。





「……ツラいこととか悲しいことがあっても、その約束を思い出して頑張るね」


「ん、俺も。」


「甘い物あげるからって綺麗な女の人に言われてもついてっちゃダメだよ」


「あー……」


「え、なにその反応!!」






ムキになる私に、蒼空さんは「冗談だって」とクスリと笑う。






「これから先、好きになるのはお前だけだよ。

だからお前も────






目移りせずに俺だけを考えてろ」






言われなくても、そのつもりだし。



蒼空さん以上に好きになる人なんて、この先絶対に現れない。






「私も、蒼空さんを手放す気なんてさらさらないから。覚悟してよね!」





そう言って再び蒼空さんへ飛びついた。






ああ、今、最高に幸せ!





これ以上の幸せを与えてくれるのは
これから先も蒼空さんがいい。



そして蒼空さんに与えられる幸せも
全部私がいい。






「蒼空さん、大好き!」


「………知ってる。」







視界に映るのは


煌めく夜空と蒼空さんで



その両方が眩しくて
目がくらんでしまいそうになるけど




瞬きなんてしてられない。







とても綺麗な夜空をバックに


心から愛している人と過ごしたこの時を





「(目に焼きつけておきたい)」





そう思ったんだ。