「っ……」
涙は溢れるばかりで、どうも抑えられそうにない。
それを拭おうと目を擦れば
「月姫、ちゃんと俺の顔見て」
その手は蒼空さんによって掴まれてしまい、
涙で視界が滲む中
「今から言うことは
ただの口約束にすぎないけど、
お前が大学を卒業したら────」
「するっ…!!!」
蒼空さんが最後まで言う前に、私は蒼空さんに飛びついた。
「する!絶対する!!
私も蒼空さんと……結婚したい!」
「けっ……え?」
私をしっかり抱きかかえる蒼空さんからはどこか戸惑ったような声。
え。
まって。
もしかして……違った?
「ち、違うの…?」
「いや…………同棲しようか、って」
「っーーー!!!」
まってまってまって、
これは恥ずかしすぎるっーーー!!!
(いやまあそうだよねっ…!!付き合って間もないのに結婚なんて気早すぎ!!!)
なのに先走って「蒼空さんと結婚したい!」とか言ってしまった。
……もはや逆プロポーズ的な?
恥ずかしくて恥ずかしくて
蒼空さんから逃げるように離れた。
隅っこで身体を丸くして、一応隠れているつもり。
もうこの場から消えたいくらいに恥ずかしい……
「月姫」
「や、もう、私の事は空気だと思って下さい…」
「そんなに恥ずかしがることでもねーだろ」
「…ちょっ、ほんとやめて…」
隠していたつもりが、蒼空さんに腕を軽く引かれたことにより真っ赤な顔を露にさせた。
あー…もう、叫びたい……
ここが屋根の上じゃないならきっと叫んでた。
「渡した物が指輪だからな……」
「そ、そうだよっ…!!勘違いするでしょ普通!!」
口元に手をあてて何か考えている彼。
「…………まあ、それも悪くないか」
「ぅ、…ん?」
今、なんと?
キョトンとする私の元に
蒼空さんもその場にしゃがむ。
そして──────



