夜空を眺める蒼空さんの横顔をチラリと見てから、私も同じ場所を眺めた。






「あの星大きくて綺麗だね」





私達が見つめる先には


月のように黄色く輝くその星。





「取ってやろうか?」


「えー?じゃあお願いしよっかな~」





冗談だと思った。




だって星なんて取れるわけないし。


まあでもそのノリに乗ってあげよう。





スクッと立ち上がった蒼空さんは軽く夜空に手を伸ばす。





「取れそう?」





クスクスと笑いながら
私に背を向ける彼にそう言う。





やっぱり蒼空さんって身長高いな~



なんだか本当に取れてしまいそう。…………なーんてね。ありえない話。






「取れた」


「ふふっ、本当に?」





何かを握って「ほら」と私に見せる彼。



どれどれ?と笑いながら覗き込めば、


ゆっくりとその手は開かれて









「…………えっ、」






その中には



キラリと輝く星






ではなくて






「欲しい物、ひとつだけあったわ」





真剣な表情で見つめられてる。







そんな彼の手には






────1つの指輪。








この状況に整理がつかなくて、ゆっくりと顔を上げて蒼空さんに視線を合わせれば






「お前が欲しい」






キュゥッと胸がいっぱいになった。






「付き合ってまだ間もないし、これを渡すのはさすがに早いと思った。………けど、」






震える私の手を取ると、



その指輪をゆっくり私の指へはめて──







「早いとか遅いとか関係ねぇな。これから先お前を手放す気なんてさらさらないから。

例えお前が誰かを好きになったとしても、必ず振り向かせるし。




…それぐらい、俺は月姫のことが好きだよ。」






嬉しくて嬉しくて…もはや苦しいくらい