どこに向かってるんだろう、

3階?しかないよね。






「3階に行くの?」


「違う」


「でも、ここ上がれば3階だよ?」





3階に着き、ドアをゆっくりと開けた彼は









「それよりも上に行く。」






天井を指で示した。






えー…と、どういうこと?



「?」 を浮かばせる私だけど









「ぎゃーー!!怖い怖い怖い!!!」




「ちょっ…お前静かにしろって」








今私は蒼空さんに抱き上げられている。






目線の先は3階の高さから見える景色で、背筋がゾッとする高さだ。






なんでこんなことになっているかと言うと…







「それよりも上に行く。」



そう言っていた蒼空さんは三階のベランダに出て、何やら準備を始めたかと思えば





「月姫、ここに立って」


「うん…?」






……なんだろう。



言われた通り少し高さのあるそこに立つと






「ふぇっ!?」






そんな私の身体を蒼空さんは軽々しく抱き上げた。



彼が示した場所は、どうやら屋根の上みたいで。







「ちょちょちょっ!高いぃいい!!!」


「おい暴れんな」






……そして今に至るというわけ。