その後のことはあまり覚えてなくて
とりあえずプラン通りにこなしたと思うんだけど、
どこに行ったとか
何をしたとか
私の脳内は露天風呂でのあの出来事で埋め尽くされてしまって、他の出来事は壊滅的に覚えていない。
(私この仕事向いてないかも…)
そう気づいたのは大浴場で
1人になってようやく気がついた。
旅行ライターの仕事はカップルでするものじゃないと、切実にそう思う。
そういう雰囲気になってしまえば
仕事なんてそっちのけ。
優先順位はトップに躍り出るほど。
(だって、露天風呂なんて…さ)
一緒に入ってしまえば
そういう雰囲気になってしまっても
おかしくないじゃんか。
想像すれば身体は徐々に熱くなっていって
またのぼせちゃう、と湯船から上がった。
軽く髪の毛を乾かして、浴衣に着替える。
服が乾いていないからもちろん用意されたこれを着るしかなくて。
部屋へと戻れば
既に蒼空さんの姿はベッドの上にあって
(………寝てる?)
携帯を触っていたのか、
持ちながら眠っている蒼空さん。
たぶん、寝落ち、といったところだろうか。
……いつもながら寝顔は凄く可愛い。
(今日朝早かったもんね……)
私も今布団の中に入ればあっという間に寝れちゃいそうだ。



