「ぶはっ…!く、蜘蛛っ!でっかい蜘蛛がっ…!!」
「おいっ…」
「私の胸に!!足の長い蜘蛛がっ…!!」
「おいって!!!」
蒼空さんに両頬を掴まれて
この瞬間、やっと我に帰った私。
「な…なっ…!?」
「驚きたいのはこっちだわ…」
目の前には水も滴るいい男(本日2回目)がいて
濡れた髪が顔に影をおとし
つやつやと色気のあるその姿に
「私は一体何をっ!?」
そう叫んでしまうのも仕方がない。
「お前まで服濡らしてどーすんだよ…スウェットとかなかなか乾かねーぞ」
そう言う彼は私のスウェットに手をかけた。
「なっ…ちょ、何して?!」
「なにって、早く脱げよ。乾きにくくなるだろうが」
「だ、大丈夫だし!すぐ乾くし!!」
「はいはい、バンザーイ」
「ぎゃっ」
引ったくられるようにして脱がされたそれ。
中に白Tシャツを着ているけれど
「っ……!!!!」
もちろん水に濡れて透けてしまってるわけで
前を隠すように腕を組む。
「あー…ほら、ビショビショじゃねーか」
そんな私をさておき、彼はお湯を含んだスウェットをギュッとギュッと絞る。
……ちょっとくらいは私のそんな姿に目を眩んでくれてもいいのに。



