指定席だけど意外と多いこの車内は結構騒ついていて、
(………見てる)
斜め前に座る若い女の子2人がチラチラと蒼空さんの事を見ているのに気がついた。
蒼空さんは通路側に座ってて、その子達からすれば見放題。
(窓際に座ってもらうべきだったかな…)
またナンパとかされちゃうと面倒だし…
不意にその子達と目が合えば、
すぐに逸らされて
「彼女と旅行かな?」
「いいなぁ…あの子羨ましい」
「!!」
私の事をちゃんと彼女だと認識されていて、カップルとして見られていることにニヤけてしまう。
「………、…何食べてるの?」
隣にいる蒼空さんはいつものように他の人の会話なんて聞こえていないみたいで
「これ?新発売のグミ」
「ふぅん」
ほんと甘いの好きだな…そう思いながらジッとそれを見つめた。
「月姫」
「ん?」
「口、開けてみ」
言われて、素直に開ければ
「んっ、……美味しい!!」
口いっぱいにリンゴの味が広がって
グミなのにリンゴを食べているかのような、ちょっとシャキシャキとした歯応えもある。
不思議な食感だけど、すごく美味しい!
「だろ。」
美味しいと言われて蒼空さんも嬉しそうで。
「これメモっておこうよ!」
「いや旅行プランと関係ねぇよ」
「いいじゃんいいじゃん!書いてて損はないし!」
今回の旅行は写真以外にも
その場所の何処が良かったか、オススメは何かなどもメモらなければいけない。
意外とやる事が多いものの
そんな事でさえも楽しく思えるよ。



