「ワンッ!」
「っ、」
再びソラが吠えると、湊くんはビクッと肩を震わせた。
「本当に苦手なんだね?」
「だからそう言ってるじゃん…」
その気持ち、分かるかも。
「一回苦手になると、克服するのって難しいよね」
「月姫さんも…苦手な物、あるんですか?」
「私はね~、猫がダメ。あの鋭い目が怖くて怖くて…」
夜歩いている時に急に飛び出てくるところとか、遭遇する度にビクッとしちゃうんだよねー…
「お前、猫苦手なんだ?」
そんな私達の元に反対側で作業をしていた蒼空さんもやってきて、
「あっ!この間の!
あの日はお世話になりました!」
陽菜さんは深々と頭を下げていた。
「何の話?」そう言いたげな顔をしていた蒼空さんだけど、少しして「ああっ」と声を出す。
「カップケーキの子、か。ちゃんと渡せた?」
チラリ、と蒼空さんの視線が湊くんへと向く。
「はい!ちゃんと渡せました!」
「おお、頑張ったじゃん。」
「はいぃい!頑張りました!とても!」
「なんかお前、前と性格違うな」
「いろいろと吹っ切れちゃいまして!」
「そーかそーか」
2人を見ているとなんだか兄妹のように見えてきた。



