スピー…ッと寝息が聞こえて、ソラに視線を移す。
(寝ちゃった……)
目を閉じて眠っている姿すらも可愛い。
さっき蒼空さんに撫でられたように、ソラの頭を優しく撫でた。
(…………同棲、したいけど、)
その前に、
まず遠距離を経験しなくちゃいけない。
同棲できるとしても、
私が大学を卒業してからだよね。
だとすると、3年後…か。
(長いなぁ………)
天井を見上げて、少し溜め息。
もし、私が大学に行っていなかったら、蒼空さんの後をついていけたのに。
………もしくは、
(私が蒼空さんと同じ年齢なら……)
ガチャッ、と。
奥の方でドアが開く音。
………お風呂、上がったんだ。
寝室に来る気がして慌てて寝たふりをした。
驚かしてやろう、と思って。
寝てると見せかけて、油断している隙に後ろからワッ!っとね。
毎度、何かしら不発で終わってしまうけど、今回こそは驚かしてやるんだ。
(…………、来たっ)
私の読み通り、彼は寝室にやってきて
「……月姫?」
私の名前を呼ぶ。
未だに名前を呼ばれることに慣れてなくて
(ダメダメ…ニヤけちゃ、)
グッと堪えた。
近くでソラの寝息が聞こえるから、私もそれに合わせて寝息っぽい音を出す。
ギシッ、と。ベッドが軋んだ。
目を閉じているから見えないけど、きっと近くに蒼空さんがいる。
そんな気配がするから。



