「お、お兄ちゃん!?」




待ってろと言ったのに、亜美さんは俺達の元に駆け寄った。




「なんでお兄ちゃんが…」




怯えたように俺の服の袖を掴む。


その姿を細目で見つめ、再び目線をお兄さんの元へ戻す。




「俺、昨日お会いしましたよね?」




その言葉にお兄さんはコクリと静かに頷いた。




「そのとき、お兄さんは俺の顔を見ただけでなんで亜美さんの彼氏だってことに気づいたんですか?」

「っ、それは…」

「俺達写真とか撮った覚えもないですし、どこかで見かけたりしたんですか?」

「っ………」




黙り込むお兄さん。




「心音さん!!!」




そんなとき、


後ろから聞き慣れた声と、パタパタと駆け寄る音。




バッ、と後ろを振り向けば



小さな身体で俺達の元に駆け寄る月姫ちゃんがいた。




「あ!亜美さんも、こんにちは」




息をあげて「疲れた~」と呟く月姫ちゃん。



その月姫ちゃんも、俺の前にいるお兄さんの存在に気づいたのか




「……………」




クイッ、と俺の服を軽く引っ張り




「もしかしてこの人があのストーカーですか?」




その言葉に「うん」っと小さな声で返す。