「そういえば、なんで彼氏役断ったの?」
心音さんは亜美さんを家まで送ると言って事務所を出て行った。
結局今日からカレカノ(仮)は始まっているらしい。
なので今は陽葵さんと蒼空さんと私だけ。
「なんでって、俺明日から三連休だって言っただろ」
コーヒーの入ったマグカップを片手に持ってイスに座る蒼空さん。
そういえば、休みって言ってたっけ。
「どこか、行くの?」
「………いや、家でゆっくりする」
(……?)
また…深刻そうな顔をする蒼空さん。
「…そういえば、心音さんが彼氏役にならなくても陽葵さんもいたのにね」
なんだかそれ以上触れてはいけない気がして…
話を変える私。
「いや陽葵さんとアイツ…」
「亜美さんね」
「そう、亜美?とか言うやつ。どう考えても年齢の差があるだろ」
「まあ~…言われてみれば」
チラリと陽葵さんに目線を向けると、外を眺めながら何故か微笑んでいる陽葵さん。
「……なんで微笑んでるんだろ」
「鳥でも見てんだよ」
「それで微笑むの?」
「鳥好きだからな。」
陽葵さんが鳥好き…
(初耳だ)
やっぱり私よりここのバイト歴が長い蒼空さんは、いろんな事を知ってる。



