「じゃあ、もー寝たほうがいいよ」
そう言って、優は私に背を向けた。
その瞬間、なんだか離れるのが名残惜しくなっちゃって。
「………どーした?」
「やっ…ごめん……」
気づけば、優の服を掴んでた。
本当に手が勝手に動いて…
「俺と、離れたくないの?」
「っ…………」
その通り。
その通り過ぎて顔を上げれない。
服を掴んでいた手を逆に掴み返されると
「華。」
「…………」
「こっちみて」
恐る恐ると顔を上げた。
きっと顔は赤い。
マスクをしていて良かったと、
今になってマスクに感謝した。
「俺のこと、好き?」
「………っ…」
真剣な表情で見つめられてる。
その目から逸らすことなんて出来なくて
「………好き…」
本当に、小さな声だったと思う。
マスクをしているし、余計に小さかったはず。
だけど、優はその言葉を聞き逃さなかったみたいで
「……うん、俺も。」
その言葉に驚くのも束の間。
私がマスクをつけているからか
優は私の額にチュッとキスを落とした。
それだけでも、
また熱が上がったみたいに身体が熱くなる。
「治ったら、口にさせて。」
そして
いつものように、
優しい目で微笑んでくれた。
私はその目が大好きだった。



