オドオドとする華さんは、恥ずかしいのか頬を少し赤らめていて


見たことない華さんのそんな姿に、ふふっと笑みをこぼしてしまった。




「華さんのそんな姿初めて見るから…なんだか嬉しいです」


「っ……やだもう、恥ずかしい…」




両手を頬に当てて、どうにか顔の熱を冷まそうするその姿は、

綺麗よりも可愛いが似合ってる。




「私も…さっきまでそう思ってました。一発殴ってやりたいって。

けど、苦しそうな顔をする優さんを見ると、なんだかその気になれなくて…」




ジッと私を見つめる華さんに




「まあでも、心の中ではすでにボッコボコにしてますけどね!!」




なんて最後に付け足せば、


その顔にも笑みが浮かんだ。




「うん、私もすでに100回はボコってる」


「じゃあ101回目ボコっておきます!」


「ふふっ、月姫ちゃんっておもしろいね」




なんだか、今までと違い


こうやって冗談を言い合えるようになって


さっきまでの気まずい空気感が、居心地のいいものへと変化した。



華さんの顔には笑顔が戻り


ホッ、と心が落ち着く感じ。




「……ねぇ、月姫ちゃん。ちょっと昔の話をしてもいい?」




その言葉に、私はコクリと頷いた。