落ち着いているように見えたけれど、蒼空さんも相当頭にきてるみたいで
いつもと違うその目に背筋がゾクっとした。
「あれ?
なんだ、案外余裕そうにしてんじゃん。
……最後までやっておくべきだったか。」
「……………………」
ボソッ、と言う割には私達に聞こえるように言ってきたソレ。
それでも無視を続ける蒼空さんにムカついたのか
「……それにしてもさぁ。
彼女に言ってあげた方がいいんじゃない?
唇荒れてるよって。」
「っ!んなっ…!」
「まあ今乾燥してるし仕方がないけどね。
良かったら、俺のリップクリーム貸してあげようか?」
コイツ…!!!
挑発を続ける優さんに再びイラッとした。
心の中では「(荒れてないし!!)」と思うも、言われると気にしてしまって、手で触れて確かめる。
ぐっ…荒れてるし……
「ほら、貸してあげるよ。」
「いらなっ……!!」
挑発だと分かっているのに、簡単にのってしまう私はまだ子供なのだろうか。
そんな私の口を、相手にするなと言わんばかりに蒼空さんが手で押さえてきた。
そうしてくれていなかったら、今頃暴言を吐いていたと思う。



