ポツリ、ポツリと。
ゆっくりだけど、全て蒼空さんに話した。
蒼空さんと華さんが付き合っていると思われていたこと。
取られたと思って、その腹いせに私を襲ったのだと。
……何もかも、全て。
その度に蒼空さんは眉根を寄せて、
不機嫌モードになっていた。
「………ここも、あいつに?」
「え?」
ツン、と。私の首元を指差す彼。
何かされたっけ…っと、あの時のことを思い出せば
「あっ……」
そういえば、あの時チクリと軽い痛みを感じたんだ。
一瞬の痛みだったから、特に気にしていなかったけど
蒼空さんが眉根を寄せてその部分に触れるから、きっと痕があるんだと気づいた。
「アイツの挑発には乗りたくねーけど、普通にムカつくわ。」
「ッ…、イタッ……」
首元に近づいたかと思うと、再びその部分にチクリと軽い痛み。
蒼空さんに噛みつかれた。
一瞬の痛みが治まると、
チュッ、とその部分に軽いキスを落とされて
「んっ……」
私が私じゃないような、そんな声が出た。
噛まれたあとだからか、その部分が敏感になっていたんだと思う。