「今ここでキミを襲えば、桜井すごくショック受けるだろうね。……いや、怒るか。」


「っ!? ちがっ…!蒼空さんは取ったりしてな…っ!!」




否定しようとしたのに、それは叶わなく。



優さんの唇が無惨にも触れてしまった。




「っ、んー!!!」




嫌だ!!気持ち悪い…!!



ドンドン!っと今ある力で優さんを叩くけれど、全くの無意味。



背中に回された手は、私を逃さないとでも言うように私を捕らえる。




(そーいえばポケットに携帯が…!)




ふとソレを思い出して、ポケットを探る。



だけどその手は一瞬にして押さえ込まれると、ポケットから出た携帯は無惨にも床へと落下。



到底叶わない男の力。



力で敵わないなら、と優さんの唇に噛み付けば




「っ、いってー…」




と、優さんは顔を歪ませた。




「こんなこと…良くないですっ…!!


初めて会った時、こんな人じゃなかった!


優しくてすごく良い人だった…!」




恐怖でなのか、頬に何かが伝う。



それが何かなんて考えなくても分かる…



私が噛み付いたところからは血が出ていて、それを手で拭う優さんは今も尚冷たい目。