「………なあ、知ってる?


取られた側って、結構根に持つんだよ。」




その瞬間、優さんは私を挟むようにしてトンッと机に手をついた。



ずっと無表情貫いていた私でも、さすがにそれは動揺を隠せなくて。




「ちょっ…離れて下さい」




抵抗するように優さんの胸板を押す。



けれど、さすが男の人だと思い知らされるようにびくともしないから、焦る。




「今、キミが桜井の彼女なんだろ?


いつ華と別れたのか知らないけどさ、チャンスだと思って」


「チャンス…?」




何が言いたいんだこの人…




「仕返し、してやるんだよ。桜井に」


「っ!」




机にあった手が、今じゃ私の顎をクイッと上にあげる。



それだけでもゾワリと鳥肌が立ち、脳内では危険信号が鳴り響く。




「仕返しって……なんの…」


「取られた側の気持ち、分からせてやるんだよ。」




ジッと私を凝視する目。



その目はとても冷たくて、怒りがこもってる。