ジッ、と蒼空さんの顔を見れば「……見んな」なんて目を逸らす。…照れ臭いんだな。




「も、もう一回言って?」


「は?」


「可愛いって…」




本当は綺麗って言われた方が嬉しいけど…



蒼空さんに可愛いって言われて、なんだかそれも悪くないなって思ってしまった。




「言わねーよ」


「いいじゃん!減るものじゃないんだし」


「うぜぇ…」




食い気味の私から逃げるように離れるものだから、今度は私が蒼空さんの腕を掴む。




「………だって、蒼空さん滅多にそーゆーこと言ってくれないんだもん」




滅多に、というか、初めて言われたけど。




「今日の服装とか結構大人っぽくしてみたんだけど…気づいてくれた?」


「………………」




ジッ、と私を見る目。



本当にジーッと見るから、自分で言い出したことなのに緊張する。




「……あぁ、綺麗なんじゃねーの」


「棒読み!!」




思っていた通り、服装なんて気にしてないらしい。




「蒼空さんに合わせて大人っぽくしたのに…」




ポツリ、と呟けば




「……へぇ、なんで?」




なんて、怪しげな笑みを浮かべるから「うっ…」と声が出た。