「鍵。」


「え?」




振り向かずに、手のひらを見せる蒼空さん。



家の鍵…ってことかな?



よく分からないまま素直に鍵をその手のひらに乗せると




「っ!」




袖を掴んでいた手をパシリと掴まれて、ドアの前に立っていた私は今じゃ蒼空さんの背中でドアが見えない。



ガチャッ、とドアを開ける音。




「そ、蒼空さん…?」




どうしたんだろう…なんか怒らせちゃったのかな?



思い当たる節がない。



けれど考える余地がないまま、腕を引っ張られて


そのまま中へと入ってしまった。



パタリ、と後ろでドアが閉まる音。




「どうし…」


「振り向いたらキスするけど、いい?」


「へっ!?」


「まぁ、聞くまでもねーな」




私が返事をするよりも先に、蒼空さんは振り向いた。




「俺がしたくなったから、させろ。」


「っ……!」




その言葉と共に唇に触れるソレ。




(こ、心の準備が…!!)




よろけて、倒れるかと思いきや



トンッ、と背中に硬い感触を感じて、ドアに身を任せる形に。