「メニュー決まった~?」
タイミング良く来てくれた華さん。
(綺麗だなぁ……)
華さんって本当になんでも似合うよねー…
華さんが着ている制服なんて私が着れば着させられてる感満載になると思うけど、
それを華さんは着こなせちゃうだもん。
私が華さんの姿をボーッと眺めている間に蒼空さんが注文してくれていたみたいで。
「何ボーッとしてんの」
「イタッ」
デコピンされてやっと我に帰る。
「いや…華さん綺麗だな~って思って……
……蒼空さんも、そう思うでしょ?」
なんで、聞きたくない事を口走ってしまうんだろう。
聞いてどうしたいの、私。
綺麗だって言葉が返ってきたらショックを受けるに決まってるじゃん。
………いや、ショックよりも、焦る。
大人っぽさなんて勝てるわけないんだからー…
「ああ、そうだな」
「っ、」
ほら、言わんこっちゃない。
自滅しにいってどうする。
「あの服とか…すごく似合ってるもんね……」
焦って、もはや同意することしか頭になくて
「っ…」
それ以外に言葉が見つからなかった私は「ちょっとトイレ」と伝えて逃げてしまった。
(バカだ…バカすぎる……)
トイレに来て少し反省。
デートなんだから、こんな事でモヤモヤしたくないのに……
華さんの気持ちを知ってから、なんだか心に余裕がない。
華さんに負けないようにと、自分の中で大人っぽさを求めてしまう。
蒼空さんの周りはいつも綺麗な人達ばかりだし…
(今日大人っぽくしてきたんだけどなぁ……)
蒼空さん、気づいてるかな。
今日私の姿で気づいてくれたことといえば"鼻赤い"ぐらいなんだけどね…
(服装なんて気にしてないか……)
はぁ…と、溜め息が出る。



