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「まともなの1枚もない…」
「どれ?」
私の手に持つプリクラを覗き込むように見る蒼空さん。
「このお前半目になってんじゃん」
「蒼空さんだって顔強張ってるし!!」
「だから撮られるの苦手なんだって」
プリクラでこんなにも盛れなかったのは初めてだ。
………でも。
蒼空さんに両頬掴まれてるやつ。
それは1番はじめに撮られた物で、私のお気に入りだったりする。
(だって、蒼空さん笑ってるんだもん……)
どうやら私は蒼空さんの笑顔に弱いらしい。
…遊園地に行った時の写真も残したままだしね。
「じゃあこっちは蒼空さんの分ね!」
「お前にやる」
「ダメ!プリクラはシェアする物なんだから!!」
いらねえって言うから無理矢理コートのポケットに突っ込んでやると、
渋々ソレを受け取った蒼空さん。
「………で、次どこ」
「えっとね~
…あ!そうそう!カフェ行こう!!
蒼空さんが似合いそうなカフェあるんだ~
ここから近いしそこ行こ!」
今日のメインはそこなんだよね~!
優さんに教えてもらったお洒落なカフェ。
(蒼空さんきっと気に入るだろうな~)
喜ぶ姿を想像したらウキウキしちゃう。
場所は覚えているからマップも見ずにその場所へと向かう。
外はもう薄暗くなる時間で、さっきよりも少し寒い。



