「……なっ!邪魔って…!!しかもなんで蒼空さんが事務所の鍵持ってるの!?」




確か今日、私が最後に事務所を出た。にも関わらず蒼空さんが鍵を持ってる。




「……まてよ、私鍵閉めたっけ?」

「閉めてねーよチビ!!」




いきなり怒鳴るから「ヒィッ!」と叫んでしまう。




「お前の事だからどうせ鍵も閉めずに出て行くだろうなって思ってまた帰ってきたんだよ!!たく…誰かに入られたりしたら大惨事だろうが!」

「うっ…それは……スマン」




蒼空さんの言うとおりだ。



事務所の中は見られてはいけないものが山ほどある。依頼の書類はもちろんのこと、



1番危ないのは金庫。



陽葵さんが保管してある大きな金庫の中には依頼を受けた人達から受け取ったお金が入っている。




依頼を終えた書類も全てその金庫の中に保管してあるだろう。



私達でも今だに見せてくれないのが謎。




「……まあいい。とりあえずお前といると良いことないし、さっさと事務所帰れ」

「ぐっ……」




い、言い返せない…



しぶしぶ言う通りにするものの、やっぱり手伝った方がいいんじゃないかと思って結局川に戻る。


休憩中なのかゴロリと芝生の上で寝っ転がっている蒼空さん。




「……寒くないの?」




私に気がつくとむくりと起き上がった。




「もう慣れた」

「見つからない?」

「この辺り全部探したけどやっぱねーわ」




溜め息をつく蒼空さん。やっぱりもう流されてしまったか…っと諦めモード。



…だけどまだ期間はある。




「あ。おいっ!」

「冷た!!」




私も素足になって川の中に踏み入れた。一気に全身が冷えてブルッと震える。




「バカかお前!今から冷えてくる時間帯だぞ!さっさと出てこい!」

「いーやーだー!!!」




グイー!と腕を強引に引っ張られるも引き返す。




「早く見つけてあげた方があの人の為じゃん!」

「自分の体調も考えろ!!」

「私はもう大丈夫だもん!!早く見つけてこの依頼終わらせたいし!寒い中川に入るのはもう限界!」




そう叫んでその手を振り払った。…と。




「わっ」




その反動でグラッとバランスを崩してしまう。