着替え終えると、
まだバタバタと慌ただしい店内に
私も急がなきゃ!と焦る。
湊(ミナト)くん…って言ってたよね。
確か、高校生だって言ってた。
「あの、私はなにをしたら…?」
「あぁ、じゃあこのメニューを机に置いていって下さい。」
「はい!!!」
メニューを手際よく置いて、すぐに湊くんの元へと戻る。
「次はなにをしたら!!!」
「じゃあ………」
「次は!!」
「………コレを」
そんな感じで何往復かしていれば、
もうやる事は無くなったみたいで。
「あ…じゃあコレで窓を拭いて下さい。」
「はいっ!」
窓拭きなんて、閑散期の事務所で死ぬほどやってきたから得意なんだ~
キュッキュッと手際よくやっていると、
ひょっこりと隣に湊くんがやってきた。
「なんか…慣れてますね。」
「え!へへっ、そうかな~」
褒められて嫌な気持ちにはならないから
素直に嬉しい。



