「あ、お客さん来たね」


「……………」




正直言って、やる気がない。



久々のお客さんに嬉しそうな陽葵さんだけど、
私はその真反対。



今日の出勤は私だけなので




(やる気ないなぁ……)




そう思いながらも重たい身体を起こして下へと降りた。




「ようこそ陽葵何でも屋へ~」




久々に言ったお決まりのフレーズ。



ドアを開ければコック姿の男の人。




「た………」


「た?」




私の顔を見ると同時に




「助けて下さいっっ!!!!」




大きな声でそう言った。