「おい…お前もっとそっちにいけよ!」

「もう無理!はみ出るって!!」

「やっぱり二人は無理があるだろ…」




一つの布団に私と蒼空さんが入ってみれば予想以上に狭くなる。


少しぐらい間が出来ると思ってたのに…これじゃあ寝返りすら出来ない。




(……でもお礼を言うチャンスじゃない?)




助けてくれたお礼を今だに恥ずかしくて言えずにいた私。チャンス到来?




「…俺やっぱいいわ。ソファーで寝る」




深い溜め息が聞こえたのと同時に蒼空さんが布団から出ようとする。



だけど私はそんな彼の袖を掴んで引き戻した。




「だ…ダメ!!」

「なっ…!?離せって!!」

「せっかくあったまってきたのに出られると冷えるでしょ!!」

「何言ってんだお前は!!ちょっ…!分かったから離せ!伸びるだろ!!」




少し伸びてしまった袖を見て舌打ちをされたけれど蒼空さんは再び布団の中に戻ってきた。




「…お前といると良いことねーわ」

「失礼な」




布団の中が元の温もりを取り戻すと一気に睡魔が襲う。




「蒼空さん…………」

「…なんだよ、」




今だ。今しかない。照れるな私!!



ありがとうってただその短いセリフを言うだけ!言ったらこのモヤモヤがどうにかなるんだ!!