「そろそろ測れた?」

「あ、えっと……」




タイミングよくピピッと音が鳴って測り終えた事を知らせたそれを取り出してみれば、




「っっ!!?」

「あら~あるわね、熱」




38.2℃
想像もしていないほど結構な高熱に驚いた私。




「今日はもう帰ってゆっくりしておいた方がいいけど…家まで帰れる?」




そう心配そうに顔を覗かれて額と額をコツンと合わせられる。




(うわ…)




女装姿だけど中身は男。変に意識するのもおかしいけど何故かドキッとしてしまう。




「ただいま帰りましたよ。月姫さんの体調はどうですか?」




そんな体制の中、ガチャリとドアが開くとそこには陽葵さんが。




「あら、陽葵さんおかえりなさ~い!」




パッと私から離れた心音さんに一安心する私。




(近かった…)




ちょっぴりドキドキしてしまったのを紛らわすように暖かいお茶を口に含んだ。




「月姫さん」




そんな私に今度は陽葵さんが隣にやってくると、顔色を伺うように見つめられる。




「熱があるみたいですね。今日はもうゆっくり休んでいて下さい」

「え、でもまだ仕事が…」

「月姫さんはもう結構頑張ってくれましたよ。今日の仕事はそれで十分です。」




ニッコリと微笑む陽葵さん。優し過ぎるその言葉にウルッと涙が出そうになる。