そして急いで2階に降りれば、そこはもう戦場のようだった。




「酔ってるユーヤ可愛い~」


「あ、お前!心音に近寄んな!!!」


「あら、アンタ唇綺麗ねチューしてあげるっ」




その言葉が聞こえた瞬間、亜美ちゃんにチュッとキスをした心音さん。




「えぇ!?ちょ、ちょっと…!心音さん!!!」




は、初めて見た…!生キス…!!


って、そんな事に感動してる場合じゃなくて!!




「お前…!いい加減にしろっ!!!!」




すぐに止めに入った蒼空さんだけれど、止めに入った時にはもー遅くて。


亜美ちゃんは状況が飲み込めていないのか、呆然と立ち尽くしていた。




「おい!こいつのアニキ!さっさと妹連れて帰れ!また襲われるぞ!!」


「あっ…は、はいぃいっ!!!!」




どうやらお兄さんの方も状況が飲み込めていなかったみたいで、蒼空さんの声でやっと我に帰ったらしい。




「あ、亜美!帰るぞ!!!」




呆然と立ち尽くす亜美ちゃんを無理矢理引っ張って玄関へと連れ出す。


心配で私も玄関までついていくと、




「亜美、ユーヤとキスしちゃった…嬉しい!!!!」


(あ、大丈夫みたいだ)




喜んでいる亜美ちゃんを見てちょっと安心する。



そーいえば亜美ちゃん心音さんのこと好きだもんね……


はじめにキスされたのが亜美ちゃんで良かったのかもしれない。