落ち着きを取り戻していた教室は、私達が一緒に戻ってきたのと同時に再びざわつき始めた。
「え、マジで付き合ってんのあの二人?」
「マジか~ 俺神崎さん良いと思ってたんだけどなあ」
色んな声が飛び交う中で、沙由と蒼井くんは「おかえり~」と笑顔で出迎えてくれる。
その2人の所へ
繋いだ手は離さずに
「ただいま」
2人揃って笑顔でそう返事をした。
周りが騒つくのも無理はない。
だって、みんな、初めて見るから。
神茂の笑顔を。
この時、クラス中の視線が私たちへと向いていたにも関わらず、私はその事に気づいていなかった。
気づいてなかったと言うよりも、気にならなかったの方が近いかも。
今はこの瞬間が本当に幸せでいっぱいで、他のことなんて気にならなかったから。
「てかさ、お前ら2人顔赤くね?」
「っ!!」
「う、うるせぇ!なんでもねーよ!」
「神茂はなにニヤけてんだよ」
「ニヤけてねぇ!!」
「(まだ火照ってたか…)」
キスをした後だから、私達はお互いにまだ赤いみたい。
周りから不良だと言われている神茂の耳は、蒼井くんに絡まれてから更に赤く染ってた。
「でもさ~…」
「うん、分かる分かる」
そんな彼の耳に付けられた十字架ピアスは、
「「 あの二人、結構良い雰囲気だよね 」」
今日も目立つほど綺麗に輝いている。
照れ屋な不良くん ~完~



