「………、…神崎サン?」
「っ…………」
「えっ。わ、悪い!泣かせるつもりじゃ…!」
神茂の次は私が泣く。
なんだか急に何かが胸に込み上げてきちゃって。
感謝されるようなことなんてないのに、神茂は私に感謝を伝えた。……感謝を伝えたいのは私の方なのに。
「私だって……幸せを、ありがとう」
平凡だった毎日に華を咲かせてくれてありがとう。
「私も神茂のおかげで毎日が楽しいよ」
「っ……」
「神茂って泣き虫だね」
「う、うるせぇ…!」
2人して階段で泣いてしまった今日。
こんな場面を目撃されてしまえばまた変な噂を流されそうだ。
……まあ、でも。
「神茂、好きだよ」
例えそうだとしても、私の気持ちは変わらない。
周りの声なんて勝手に言わせておけばいい。変な噂なんて取っ払ってしまえばいい。
だって私達は
誰がなんと言おうと
正真正銘付き合っているのだから。
周りの目なんて気にしないよ、もう。



