「良い天気だね」
「ん。」
「風があって涼しいし」
「あぁ」
「……ねえ、なんで背中向けてんの?」
私に背中を向けてパンを食べている神茂。
何故か振り向こうともしない。
「こっち向いて食べなよ」
「……………」
「ねえ、聞いてる?」
そんな彼の肩を叩こうとしたときだった。
「…やめろっ」
そう発した彼がその手を弾く。
パチン、っと軽い音がした。
「……触んな」
やっと振り向いたかと思えば、ただその一言。
「はぁ?」
いきなり何、その態度。
また私に背中を向けた神茂に、何故かイラッときてしまう。
「なんで触っちゃいけないわけ?私何かした?」
「……………」
「(無視かよ。)」
目を細め、彼を睨む。
「ねぇ…」
そして背中を向ける神茂を、後ろから覗き込んだ。