無口な彼の妬かせ方





ちょっとしたデートスポットである巨大ショッピングモールに着くと、



私達の周りはほぼカップルだらけで。



手をつないでいる人なんて、たくさんいた。



気付けば、お互い緊張していた事も忘れていて。



いつものように、接することが出来ている。




「あれ、翔に似合いそうだね」




私が指差す先は、マネキンが着ている灰色のジャケット。



翔、絶対似合うよ。



灰色とかとくにね。




「どれ?」




指差す先を見つめる翔は、少し驚き気味な反応をした。



チラッと私の方に目線を向けた翔に、私は「?」を浮かばせる。




「あれ、俺持ってる」




そう言う翔の顔は、驚きを隠しきれていない。




「……えっ?本当にっ!?」




ウソッ…!



私は、再度あの服を見てから翔に目線を戻す。




「本当。」




少し恥ずかしそうにパッと顔を隠した翔。



髪の隙間から見える耳が赤くなっているのが分かる。