無口な彼の妬かせ方





「あっ!ちょ、おまっ……」




その私の行動に驚いたのか、



早瀬くんは持っていたノートを落としそうになっていた。




「傘のお礼」




クッキーだけじゃ、お礼した気になれないもの。



それならいいでしょ、って笑いながら言ってみれば。



はぁーっと早瀬くんは呆れたように溜め息を吐き出して、




「じゃあ、よろしく」




私の歩くスピードに合わせてくれた。



誰かと喋っていれば、



もうあの事について悩まなくなれる筈だから。



翔の様子が変だという事を。




「コレ、何処まで持っていくの?」




そういう考えがあるから、手伝ったの。